陰陽五行説と躰道
陰陽五行説は古代中国の思想です。 躰道の道着は白黒二色です。 これは陰陽を表しています。礼をするときに片手でで行うのも陰陽です。攻撃と防御も陰陽です。 躰道の基本術技である旋運変捻転は、木火土金水の五行に対応しています。 木は火を生み、火は土を生み、土は金を生み、金は水を生み、水は木を生む。これが延々と繰り返されるのが、相生です。旋運変捻転でも同様です。旋回(旋技)すると、竹とんぼの様に上昇し(運技)、落ちると倒れ(変技)、落ちた竹とんぼは回転の勢いが残っているので倒れた状態で回る(捻技)、横の回転が勢いを再びつけると縦回転を始め(転技)、それが再びコマ状の回転になる(旋技)。 相剋とは、「木は大地に根を張り巡らせ、土を制して成長する。」、「土は川を堰き止める堤防の様に水を制する。」、「火は水で消すことが出来る。」、「火は金を溶かし、自由に形を変えることが出来るので火は金を制する。」、「金(金属)は木を切り倒す事が出来る。」と言うことです。 旋運変捻転でも同様の関係にあります。但し、武道ですので、虚実や先とも絡んでくるので、一筋縄ではいきません。 湯河原では子供達にも、この様な難しい術理を教えます。あたまは使えば使うほど良くなります。子供だから分からないだろうではなく、子供だから教えるべきなのです。